視覚化

娘から「パパの本邪魔だから私の本棚からどけて」
と言われているらしい・・・。
いや、、、よかった読んでもいいんだけどと思って置かせてもらっていたのだが、やはり親の読んだ本などは興味示さないか・・・。
しかたがない。。。片付けます。
でもな~捨てられないんだよね~本って。
なんていうか、今まで読んできた本に囲まれていると、なんとなく自分の積み重ねが視覚化できてうれしいんだよね~。  

Posted by monpa. at 2018年03月11日19:19

夢幻花

すげー、すげーよこれ。
東野圭吾著『夢幻花』
どう説明したら良いかな~。
物語のキーとなるのは表紙絵のアサガオなんです。
ところが、初っぱなから物語があっちゃこっちゃと展開していくわけです。
最初は??でなかなか読み進まなかった。。。
でもね、例えで言うならそれらはすべてアサガオの蔓(ツル)に絡まった物語の一つ一つ。
この一つ一つの入り組んだ蔓をたどった先には『夢幻花』が。。
『夢幻花』とはいったいなんなのか?
『花』を巡って繰り広げられる展開により、蔓の先にあった物語の真相が今開花する!
ちょいと乗り遅れた作品ではあるけれど、出会えて良かった

  

Posted by monpa. at 2017年11月14日10:05

絵本をプレゼントしていただきました

モンパルナスさんにぴったしと、絵本をプレゼントしていただきました。

『どんぐりむらシリーズ』パン屋さんでのお話し。

店内に置かせていただきました。

絵本の内容のように、当店が皆様から見ていただけているのかなと思うと本当にうれしい限りです。

表紙をめくると7つの間違い探しもあるんですね。

素敵な絵本、ありがとうございました♬

  

Posted by monpa. at 2017年09月26日14:52

ワーク・エンゲイジメント

敬愛する先輩が読まれていた本が気になり、図書館で借りてみた。

比較的自分にも読めるほど噛み砕いて書かれていたのですんなり入ってくる。

いつも自分が感じていることを論理的に解説しているわけだが、改めて『いかに働くか』よりも『いかに休むか』の重要性や、『守りの休み』だけでなく『攻めの休み』というフレーズが気になったりと。

なにより、これは大学時代の恩師が口を酸っぱくしていっておられたことなので今でも肝に銘じていることなのだが、『お客様第一主義でなく、社員第一主義であれ』。

とらえ方によっては語弊も生まれそうだけど、これは最終的にはお客様にも直結する事だからね。

そんなことを再確認できた本を読みました。
   

Posted by monpa. at 2017年09月26日12:13

唸らせる作品『ミイラ男』

昨日は、町内の子供会さんからの依頼で第2回目のパン作り教室を開催させていただきました。

前回同様、各自それぞれの個性あふれるパンを作り、教えるこちらが、逆にいろんな発想があるものだと感心させられます。

そんな作品のひとつがこちら『ミイラ男』

なるほどと唸らせる仕上がりです!素晴らしい発想♬

  

Posted by monpa. at 2017年09月25日12:08

久しぶりに徹夜で一気読み

やいやい。
久しぶりに徹夜で一気読みしてしまった。
自分には経験のない淡いやりとりに時折ニヤニヤ。
題名が示すホントの意味と、最後のメールの行方。
彼女が伝えたかった本当のこと。。。。
聞くところによると、小説と映画とのストーリー展開が後半違うとか。
これで主題歌がミスチルでしょ。
こりゃ~映画では泣くな。絶対。
観に行くか!こころ洗われに。

  

Posted by monpa. at 2017年09月14日19:00

オレバブ・花バブ

今更ではありますが、オレバブ・花バブを初めて立て続けに読みました。TV版は見たことないが、堺雅人のイメージが強すぎて文庫での半沢直樹は、まさしく堺雅人のイメージしか成り立ちませんでしたが・・・(苦笑)
んにしても、次から次へと降り注ぐ難題を、自分の筋を通した上での理路整然とした堂々たる立ち振る舞いは、決して自分ではまねできず、爽快で、且つ、自らの手で道を切り開く力強さの裏側に、緻密なまでの用意周到さのしたたかさを兼ね備えた人物像をあこがれて読み終えた。
うちに出入りする銀行の営業さん曰く、『さすがにここまではないですけどね』と言っていたが、果たして・・・(^^;;

  

Posted by monpa. at 2017年09月04日21:35

八日目の蝉

残暑厳しい毎日ですが、今回読んだ本はこちら。

角田光代著:『八日目の蝉』

別に、夏の間に読まなくちゃ!と思ったわけではありませんでしたが、ずいぶんと本棚でホコリにかぶっていたもんですから。。。

毎回、テレビ放送されているのを予告で見て、あっ!読まなくちゃと、アタフタするわけです。。

この本を読んでいの一番に感じたのは、子供と親との絆。

例えそれが誤った関係でも、例えそれば犯罪だとしても、共に共有した時間の重さは、個を形成していく中でいかに大きな要因を持ち、幼少期となれば尚更その影響力は大きく、強く、そして時に悲しく。

それはお互いの立場にとって言えることであり。

『八日目の蝉』という題名。

蝉の一生は土からはい出てきて七日というそうですが、その他の蝉と一日違うということは、この蝉にとってどういう意味があるのか、そして、それを自分に例えると、他人と自分はどう違うのか。

主人公の成長と共に変化する感情、モノの見方考え方。

そうした主人公の考え方や感情の変化の移り変わりが引き込まれるように描かれた作品です。

最後の最後に、どんでんがえしがあると期待しましたが、そこまで期待してしまっただけにちょっとラストは物足りなかったかな。

読者のご想像に!と言われればそれまでですがね。

でも、おもしろかった。  

Posted by monpa. at 2012年10月01日15:02

半落ち

今回読んだ本はこれ。

映画でもかなり反響がありましたね。

『半落ち』著:横山英夫

今さらかよと思われるかもしれませんが、そもそもこの『半落ち』を知ったのは映画が公開されてから。

確か主人公には寺尾聰さんが出演なさっていましたが、彼の演技に誰もが絶賛していた記憶があり、この作品だけは本から見なくては!と想いながらいつしか今日に至ってしまっていたのでして。。

もちろんストーリーに関する情報はシャットアウト!

時折テレビでも放映されておりましたが一切視ませんでしたね。

主人公、梶聡一郎はW県警の警部。

ある日、突然、「自分は妻を殺してしまいましたと」出頭してきます。

警察官の人殺しは、いわゆる一般市民の殺人事件とは訳が違うわけで、別のヤマに取り込んでいた志木和正が、急遽、梶聡一郎の取り調べ役に指名されます。

若年生アルツハイマーを患った妻を不憫に想い、手がけてしまった訳で、自首してきたわけで、完落かと思われたのだが。。

自首してきたのは、妻を殺してから二日後のこと。。

本編ではこの二日間に何があったのか。

更に調べを進めていくと、梶は新宿歌舞伎町にいったの情報も。。

なにをしに新宿歌舞伎町に行ったのかは不明だが、見えない影におびえた県警本部はこの事実をもみ消そうと躍起になる。

組織の闇に葬られる真実を突き止めようと、警部、検事、新聞記者、弁護士、裁判官、刑務官。

ありとあらゆる者達が、その空白の二日間の真実に踏み込もうとするが果たしてその真実とは。

そして、梶宗一郎が51歳まで生きようと思いとどまった理由とは!

最後に判明する梶宗一郎の想いを知ったとき、すべてが繋がり、そして震えました。

感動の真実は実際に読んでもらうとして、読み終えて、寺尾聰演じる梶宗一郎を視てみたい!

と思いました。

遅ればせながら、お薦めの一冊に間違いないですね  

Posted by monpa. at 2012年07月06日10:15

白銀ジャック

小学校~大学まで、今考えてみれば長い付き合いですが、

そんな友人が先日結婚式を挙げ招待してくれました。

花嫁さんも同じスノーボーダーで、インストラクターを目指す方だそうで、
(確かそんなこと言っていたような。。)

そんな二人を見て、ある本を思い出しました。

本棚からまだ読んでいなかった本を探していると、、ありましたありました。

『白銀ジャック』(著:東野圭吾)
 
あらすじだけ読んで、本編は読まずにそのままにしていたのだけど確かスキー場が舞台の本だったな~としか記憶していなかったので、思い返して読んでみることにしました。

舞台はとあるスキー場。そして、スキー場で働くパトロール隊。

全国どこのスキー場も景気が悪い中、ここのスキー場はそこそこ繁盛しているゲレンデなのだが、とある事件をきっかけに封鎖されたコースがある。

このお荷物的コースに秘められた過去や、それを取り巻く様々な人やお金のしがらみを描いた作品。

謎解きめいた描写はさほど無いものの、スリリングな描写は後半に行くにつれて非常に引きつけられました。

さすがは東野圭吾ワールド。

時季はずれの一冊ではありましたが、ゲレンデで山ごもりしていた彼らの結婚式を見て読んでみたくなった一冊です。  

Posted by monpa. at 2012年06月23日13:18

君たちに明日はない

今回読んだ本は、

垣根涼介著:『君たちに明日はない』

リストラ請負会社なんて本当にあるのか無いのかは別として。。

そんな退職勧告を請け負う会社に勤める村上真介が、この本の主人公。

そのリストラ勧告を行う面接でのやりとりや、心情を、これでもかというくらいに人間くさく描かれ、プロとしての姿勢を憎たらしいくらいに貫く主人公 村上の姿。

自分がもし村上に面接されたらと思うと一発でノックアウトだろうとつくづく思う。

そんな主人公 村上が受け持つ面接人は、彼により当然、人生を狂わされるのだが。。

村上の恋人になるものもいれば、新天地でチャレンジしようとするものもいたり。

彼を取り巻く人間模様が抜群におもしろい!

これはシリーズになっているようで、次の『借金取りの王子』も即購入。

お薦めの一冊です!  

Posted by monpa. at 2011年07月27日15:27

博士の愛した数式

今回読んだ本は、2004年から始まった第1回本屋大賞受賞作品。

小川洋子著 『博士の愛した数式』

決して新しい作品ではありませんが、まだ一度も読んでなかったものですから、体調不要で床に伏せているときに読んでみました。

この作品は第55回読売文学賞も受賞されているんですね。

映画にもなってちょっとした話題にも取り上げられた作品で、一度原作読んでみたいな~と思っていました。

主人公である数学者は「博士」と呼ばれる老人。

この「博士」の元には、過去に何人もの家政婦が送り込まれたのですが、ことごとく手に負えず変えさせられてきました。

実は、彼にはある重大な障害がある。

それは『僕の記憶は30分しかもたない』ということ。

ある日、ある家政婦が送り込まれ、そのひとり息子と博士の三人の生活がひょんな所から始まる。

博士の会話はいつも数式にまつわることで表現される。

博士にとっての数式とは『美』

家政婦と、一人息子は、数式の『美』に次第に魅了される。

数式が結んだこの三人との関係は、結末にはどのような展開になるかは読んでみてのお楽しみとして、読んでいるうちに、文中にもでてきたように「普通にそこにある数字に見とれてくる」とまではいかないにしろ、数式に限らず、そこにある『モノ』の意味や、価値、そして本質を少し考えさせらるきっかけになった作品であったことには違いない。

映像としてもきっとおもしろい作品になるのではないかな~と言う気はしました。

キャストもHPで見てみましたが、なるほど、このキャストなら原作のイメージ通りに映像化できるんじゃないかな。

原作でも、映像のどちらでもこの本の魅力を感じられる作品だと感じました。  

Posted by monpa. at 2011年06月02日12:28

クローズド・ノート

今回読んだ本は『クローズド・ノート』

著者:雫井脩介

私が雫井脩介さんの作品で前回読んだのは『殺気』でしたかね。

今さらながらではありますが、一度読んでみたかった一冊です。

で、読んだ感想。

みなさん、これ読むと、万年筆が無性に欲しくなります。

今まで全く興味なかった万年筆が無性に気になり、私も近くの文房具店に足を運んだくらいですから(笑)

さて、この物語の前半は万年筆をきっかけに物語が進んでいきます。

と共に、以前同じアパートの部屋に住んでいた住人の置き忘れていった一冊の日記の内容が併走して展開されています。

主人公の女子大生の青春を、この日記の持ち主が記した一字一句に主人公の女子大生は、共感し、励まされ、自分の道を一歩ずつ進んでいきます。

大の男が、ス~ッと女子大生の主人公に共感しなりきらせてくれるような文章は本当に心地よい。

無理なく一字一句が心に響いてくる感じ。

途中、主人公の女子大生が恋いこがれる男性のアトリエに行ったところで、勘の良い読者なら結末が見えてしまったが、おそらくその辺も雫井氏の意図したところかもしれない。

なぜなら。。。

そうした結末が待っているであろうと察する読み手でも、ラストは苦しいほど胸が詰まる。

ラストだけでも、何度も何度も読み返したくなる。

主人公の女子大生に、日記の持ち主の意思が重なる瞬間。

そしてその日記の持ち主の意思が女子大生から抜けた瞬間に起きる彼女らしいオチ(笑)で、この物語は幕を閉じるのであるが。

彼女の恋の行方が今後どのようになっていくのかちょっぴり気になるところで終わるのだが。。

なんだか『クローズド・ノート』の続編が出るんじゃないかって気がしなくもない。

とにもかくにも、本当に読んで良かった~と思える一冊に巡り会えて、ここ数日は胸がいっぱいだ。

まだ読んでない方がいれば是非ともお奨めしたい一冊だ。  

Posted by monpa. at 2011年01月28日17:36

東京島

このところずいぶんと忙しく働かせていただいたため、なかなか読み切る時間がありませんでしたが、昨日やっと年をまたいで読んだ本。

東京島 (桐野夏生 著)

あとの解説を読んでわかったのですが、この内容を第一章で終わらせる計画だったことにまず唖然。

とは言え第5章でストーリーは幕を閉じ、解説ではこれ以上ない結末に絶賛しているが、正直こういう日記風(?)な閉め方で良いのかは疑問。

ストーリーの結末としては意外性をはらんだものでしたが、わりかし落ち着く所に落ち着いたかなという感じがする。

内容は非常に考えさせられ、『人は何かを失うと、代わりに何かを得る』『人は何かを得ると、何かを失う』といったものを、様々な表現で各所に散りばめ、無人島を舞台に繰り広げられる女性1人・男20数名の漂着者の共同生活。

この本なら映像に出来そうだな~と思ってネット調べたら、、、

あれあれ、今まさに映画公開されているのね。(現在は大阪だけ?)

参照HP→『東京島 公式サイト』

無人島に女性1人・男20数名の漂着者の共同生活~!な~んて聞いたら、よからぬ妄想を膨らませない人はいないだろうが、どうも初っぱなから男にとっての夢は打ち砕かれる。。

それにしても映画での主演女優はなんて綺麗な方でしょう~.。゚+.(・∀・)゚+.゚

そうそう!こういう人を想像して買ってしまった本なんだけどね(^_^;)

とは言え、そこに暮らす人々の過去に触れたり、変化する生活はもとより、感情、はたまた精神までもが目まぐるしく変化していくストーリー展開は非常に読み応えがありました。

DVDも今月出るそうですね。

豪華かキャストでの映像で『東京島』を鑑賞するか、おどろおどろしい想像を思い浮かべながら活字で『東京島』を読むか。

それはあくまでもあなた次第。。。  

Posted by monpa. at 2011年01月10日09:14

今も尚、ハードカバーで平積み

昨晩は、静岡JCの方々と一緒にお酒を飲む機会がありました。

待ち合わせまで少々時間がありましたので街中の本屋に寄ってみると、ハードカバーのイニシエーションラブが平積みされておりました。

今まで読んだ中でもっともだまされた一冊。

私は文庫で読んだんですけどね。

ちょうどストーリーの内容が静岡市内での出来事。

こうしたこともあり、静岡の書店では今も尚ハードカバーで平積みされているのかと思いますが、ぜひとも読んでいただきたい一冊ですね。

それにしても初版からかなり年数も経っているが、こうしてハードカバーで平積みさせるこの本の魅力は凄いと改めて感じました。  

Posted by monpa. at 2010年09月30日19:25

平成23年版 6星占術

先日の献血ルームにて占ってもらってから、どうにも気になっていたので、昨日ついつい妻に購入してきてもらいました。

『平成23年版 天王星人の運命』
著者:細木数子

『平成23年版 霊合星人の運命』
著者:細木数子

私は天王星人(+)の霊合星人という厄介な星の下に産まれたみたいで(^_^;)

以前一度だけ買って読んだことがあるのだけれど、何年かぶりに気になったので読みたくなった次第です。

文面も易しく噛み砕いてあるので2冊まとめ読みしてもそうたいした時間もかけずに読むことが出来ます。

色んな批評も聞きますが、それはそれとして、読んでいる人が何かを感じ、スーッと腑に落ちる部分があればそれでいいんじゃないかと思っています。

自分にはどういうわけか腑に落ちる点が多いので参考にしていますが。

エニアグラムもかじる程度ではありますが、ここ数年セミナーも受けてます。

エニアグラムではタイプ1と診断されましたが、何はともあれ、自分というものをもっとよく知る必要があると感じている方には、この本もひとつの参考になるのではないかと思います。

自分自身を知ること。

これ程難しい事は他にないのかもしれませんね。  

Posted by monpa. at 2010年09月08日12:13

つむじ風食堂の夜

今回読んだ本は

著者:吉田篤弘

『つむじ風食堂の夜』

以前読んだ『食堂かたつむり』のようなホッコリするような本だといいな~と思って手にした一冊。

とある街の片隅に、名もない食堂が店を構えている。

不思議なことに、この食堂にはつむじ風が時折集まる。

人々は、この名もない食堂を『つむじ風食堂』といつしか呼ぶようになった。

このつむじ風食堂に集まる人々をえがいた物語。

ストーリーの展開といい、ラストの〆といい、単刀直入に言ってちょっとがっかり。。。

残念。。

やっぱ読み手と本の相性も大事だね。

よし!つぎだ!  

Posted by monpa. at 2010年07月17日13:28

ルームメイト

夏風邪で寝込んでいる間も、昼間熱の下がる時間帯になると寝るに寝られず、ついつい未読だった本に手を伸ばしては読んでおりました。

今回読んだ本は

『ルームメイト』

著者・今邑 彩 

後書き読んで初めて知ったのですけど、文庫になったのが今から約4年前。

新書として出版されたのが、それからさかのぼること9年も前だとか。

これもミステリー小説ではあるが、前々回読んだ

『6月6日生まれの天使』のような、決して身近とは言えない『病』(適切な表現ではないかもしれないが、よい言い回しがないのでここではあえて『病』とさせていただく)を描き、その特有な『病』を巧妙且つ大胆に表現させることにより、小説ならではの、小説でしか表現できないトリックを使った文章で、読者を楽しませてくれる。

前にも書いたことがあるが、表題って、読み終えてから改めて見直すと、

「なるほどね~。だから『ルームメイト』なんだね~」

ひとつの単語から、文章全体を走馬燈のように一気にまた頭の中を巡ってくる。

それほどまでに表題とは、文章全体を表現する上で『核』キーワードが多い。

この『核』を多い包むようになる出来事。

これらを一枚一枚丁寧にはがし取り、この文章を構成しているであろう『核』を随まで説き暴いたときの快感は格別なものだ。

さて、この『ルームメイト』には意外な結末が。。。。

w( ̄△ ̄;)w

そ、そう来ましたか今邑さん。。やられたよ。。

でも、それで終わったらいったいその後どうなるのよ!!

ってな具合の、尾を引くラスト。

工藤の持つ、あの無駄(?)な知識は、本文中でいったいどんな効果をもたらせたのかはイマイチ不明だが、そのために、おいしい駅弁や、路線に詳しくなったという理由であれば、それはそれでま~ありなのかなと(^_^;)

是非とも読み切った後、表題『ルームメイト』の意味を今一度見ていただきたい。

単純そうで単純でない、奇怪なミステリーとしてお薦めの一冊です。  

Posted by monpa. at 2010年07月01日13:28

100回泣くこと

結局著者の策略にはまり、術中から抜け出せずにあきらめた前回の本でしたので、今回は少しミステリーから離れた作品が読みたくなり、未だ手つかずの買ってきた小説の中から選んだのが今回読んだ本。

『100回泣くこと』

著者:中村 航

正真正銘、純粋な恋愛小説。

ストーリー展開も、ありきたりと言ってしまえばそれまでだし、短篇ものとも、長編ものとも言いがたいものだが、一気読み切った後のこの感じはなんだろう。

ドップリ疲れきった本の後だからなのかわからないが、体の隅々まで純粋な水に満ちあふれている感覚。

俗に言う、お涙頂戴とも違う。

飾り気もない。

それでいて、読み手である自分がそこにいるかのような身近さ。

「心にダムはあるのかい!」

という『ひとつ屋根の下』での、あんちゃんの名台詞。

ダムはあっても、そこに水がなければ意味はなく、水が溢れすぎてもそれはそれで心苦しい。。

グッと心を締め付けられるでもなく、それでも純粋な水が心のダムに豊に溜まる。

なんとも不思議で、そして満たされた。

《以下、本文関連ネタバレ注意↓》

そう言えば先日(6月24日)のニュースで、お隣、山梨県が全国で初めて子宮ガンの予防接種を、接種効果の高い小学校高学年~中学生を対象に、自治体全額負担で取り組むと発表された。

こうした取り組みが近隣県から発信されることは、小児科医療の先進県である静岡県にとって、更に前進しる刺激のある試みだと思う。

財政状況が悪いなかでも、こうした市民の意向を考慮した大胆な政策に、私の住む静岡市においても見習って欲しいものである。

いつまで箱物作る気だか。。( ´△`)ハァ-  

Posted by monpa. at 2010年06月25日13:28

六月六日生まれの天使

今月に入り、一気に読んだにもかかわらず、読み終えてから2週間ほど、この本の『謎』を紐説こうと努力していた。

が、無理だった。。

今回読んだのは『六月六日生まれの天使』

著者:愛川 晶

決して映像に出来ない、小説だけに許された小説。

今までもいくつかのこうした素晴らしい作品に巡り会ってきたけれど、この『六月六日生まれの天使』だけは、今までの作品との次元が違う。

あえてここでは一切ストーリーには触れない。

読み手の理解を錯覚させる手法は手法なのだが、以前読んだ『イニシエーションラブ』とは違い、最後に明らかになってくるキーワードから全体が紐解かれていくことはない。

読み切った後、そこに広がるのは、言ってみればレオナルドダビンチ最高傑作の「モナリザ」。

未だに謎多き「モナリザ」は、一説によると二人の女性が半々に描かれているとも言われている。

パッと見た感じは美しい笑みを浮かべた女性。

が、目の位置が微妙に違ったり、背景に描かれた風景画がなんとも奇妙な遠近感で描かれていたり。

あまり出しゃばったことを言えないが、とにもかくにも謎多き一枚の絵画。

話しを本題に戻し、

『六月六日生まれの天使』も読み終えた後、素晴らしいと思ったものの、何かモヤモヤとひっかかるものを感じずにはいられなく、一気に読んでしまったわりに、その後、このモヤモヤを払拭するために何度も何度も読み返してみたが、結局その真相はつかみきれなかった。。

自分の理解力の乏しさといってしまえばそれまでだが、是非ミステリーが好きな方は是非読んでもらいたい一冊だ。

そして、苦しんでください。(笑)

これだけ頑張っても全部の謎を解明できない本は初めてですよ

(ノд・。) グスン

また、気が向いたときに、フレッシュな気持ちで読み返せばきっとこのミステリーの呪縛も解かれてくる気がします。

その時まで本棚でお休み。

さて、気を取り直して次はちょっと軽めの本でも読もうかな~。  

Posted by monpa. at 2010年06月23日13:28