『100回泣くこと』
著者:中村 航

正真正銘、純粋な恋愛小説。
ストーリー展開も、ありきたりと言ってしまえばそれまでだし、短篇ものとも、長編ものとも言いがたいものだが、一気読み切った後のこの感じはなんだろう。
ドップリ疲れきった本の後だからなのかわからないが、体の隅々まで純粋な水に満ちあふれている感覚。
俗に言う、お涙頂戴とも違う。
飾り気もない。
それでいて、読み手である自分がそこにいるかのような身近さ。
「心にダムはあるのかい!」
という『ひとつ屋根の下』での、あんちゃんの名台詞。
ダムはあっても、そこに水がなければ意味はなく、水が溢れすぎてもそれはそれで心苦しい。。
グッと心を締め付けられるでもなく、それでも純粋な水が心のダムに豊に溜まる。
なんとも不思議で、そして満たされた。
《以下、本文関連ネタバレ注意↓》
そう言えば先日(6月24日)のニュースで、お隣、山梨県が全国で初めて子宮ガンの予防接種を、接種効果の高い小学校高学年~中学生を対象に、自治体全額負担で取り組むと発表された。
こうした取り組みが近隣県から発信されることは、小児科医療の先進県である静岡県にとって、更に前進しる刺激のある試みだと思う。
財政状況が悪いなかでも、こうした市民の意向を考慮した大胆な政策に、私の住む静岡市においても見習って欲しいものである。
いつまで箱物作る気だか。。( ´△`)ハァ-